打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

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イングランド海軍の編成と階級について-3

Ⅱ艦隊における階級


ここが現代の感覚では一番馴染みが深い階級呼称でしょう。
今回のアップデートで直接関わる部分でもありますよね。

これから見る帆船時代のイングランド海軍の階級の多くは、その呼称と共に現代のイギリス海軍でもそのまま残っており、その構成は当時から他国と若干異なる階級数になっています。呼称だけだとほとんどの階級がどれに当たるのか分からないという点が歴史を知らないと若干困る部分なのだけど、この辺りは逆に機械的に階級が振られている他国と歴史の重みが違うなと思わされる部分でもありますね。

ちなみに()内は現代におけるイギリス海軍の階級です
恐らく今度実装される王立艦隊の階級呼称は現代のそれに則って制定されると思われますが、
ここを読んでいる人は一応、当時と現代の違いは認識しておくと良いかと思います。


1.元帥及び将官
アドミラル・オブ・フリート (海軍元帥)Admiral of the Fleet
アドミラル     (大将)Admiral
ヴァイス・アドミラル (中将)Vice Admiral
リア・アドミラル  (少将)Rear Admiral

ここまでが元帥・将官クラスです。
アドミラル(Admiral)の語源は、アラビア語で君主や司令官・総督を意味するアミール(Amir)から。大航海Onlineで服装として出ている「アミールコート」のあのアミールですね。上位の服である「レイス・コート」の「レイス」が単なる船長くらいの意味しかないのを考えると扱いが逆じゃないかと思うんだけど・・・。

さてこの階級、1297年にエドワード1世が外交上の呼称として「アドミラル」を使い始めたとされ、正式にはその後1303年に自分の艦隊のキャプテンのうち最先任者を艦隊指揮権を持ったアドミラルに任命したことに始まります。
それに続くヴァイス・アドミラルやリア・アドミラルの呼称が使われだしたのはもう少し後で、1513年頃の文書で既に確認されます。ちなみに1588年のアルマダ海戦時においてはこうでした。

アドミラル     =ハワード卿
ヴァイス・アドミラル=ドレイク卿
リア・アドミラル  =ホーキンズ卿など

それから元帥の登場は1688年のダートマス伯爵が最初で、これは艦隊の最高司令官職ではありますが次第に名誉職としてアドミラルの中の最先任者に対して贈られるようになります。


赤・白・青色艦隊
これはイングランドだけの特色なのですが、1620年にアルジェを攻撃する際に艦隊を3つ編成してそれぞれ赤・白・青色の3艦隊と名付け、人員編成上ではこれがその後もイングランドの3常備艦隊として成立してきます。
順位は1赤、2白、3青で、それぞれ大将、中将、少将がいますので、
イングランド海軍における将官の階級は元帥も含めて以下の10階位に。

1.海軍元帥
2.赤色海軍大将、3.白色海軍大将、4.青色海軍大将
5.赤色海軍中将、6.白色海軍中将、7.青色海軍中将
8.赤色海軍少将、9.白色海軍少将、10.青色海軍少将

めんどくさいけどこれが1864年まで続くので実に240年使っていた事に・・。
ちなみにトラファルガル海戦時のネルソン提督の所属は白色艦隊中将ですから、階級上では6番目。但し将官としての先任順位は当時74位前後だったというので、艦隊内での階級と先任順位はあまり関係ないようですね。(というか能力が無いのに先任順位だけは高い将官が多いって話も・・・)


2.佐官
コモドー (代将または准将)Commodore

これだけちょっと特別です。
将官と佐官の中間に位置しており、現代では階級の線が太線1本なのでギリギリ将官に見えて実は佐官の最上級扱いだったりします。
コモドーの役割は例えば戦隊司令官など、正規の艦隊よりも小規模な集団を指揮するものに与えられています。だいたい将官がいない際に最先任のキャプテンが現地でコモドーに選ばれたりしますので基本的には佐官なのですが、任命中は独立した指揮官で少将待遇の給与をもらうコモドーと、自分自身も艦長でありかつ最先任として他の艦への指揮権を持つものと2通りあるのでちょっとややこしいですね。
コモドーとしての役割が終われば基本的にキャプテンに戻るので、これを将官扱いにするのは無理があったのでしょう。昇進する際にも大佐→少将なのでコモドーは臨時の任命階級と見れば良さそう。

それから、現代では准将を充てる事になりますが、その場合は将官扱いで、大将・中将・少将・准将の将官4階級制になります。(旧ドイツや現ロシアなどでは大将の上位に上級大将があり、他国の大将=上級大将に相当します)


キャプテン (大佐)Captain

海軍の基本単位である、各主要艦の艦長が就く階級です。
古くから階級と配置が全く動いていない地位で、イングランド海軍では正規艦の艦長は国王が任命した形になる事から、ポスト・キャプテン(勅任艦長)とも。成立はかなり古く、15世紀には既に「主要艦の艦長にはキャプテンが乗り込む事」という規定が見られます。何しろ船は洋上に出れば事実上は独立した権限を持っていますから、陸軍の連隊長と同じ大佐相当の階級が与えられていたのもごく自然な事でしょう。人事の上でもアドミラルからキャプテンまでは国王が直接任命した者であり、海軍内の人事で決められるのはその下のコマンダー以下となります。

ただしこのキャプテンも単純に全員が大佐相当だったわけではなく、1748年にイングランド陸海軍の階級が整理された際の規定では、新任から3年未満のキャプテンは陸軍の中佐と同格、3年以上がようやく陸軍大佐と同格となっていて制服もはっきり区別されていたと言いますから、正確には3年以上を経験したキャプテンに対する呼称とするべきでしょうか。ややこしいですね。


コマンダー (中佐)Commander

等級外の戦闘艦(スループ艦)の艦長職。
元々は下位に当たる海尉の中から先任者が小型艦の艦長に就いており、比較的新しい階級といえます。
成立時からしばらくは航海長(マスター)と戦闘指揮者(コマンダー)を兼務していたのでマスター・アンド・コマンダーと呼ばれていました。そういう副題の帆船小説と、そこから転じた映画ありましたよね。
1794年以降は等級外の戦闘艦にも航海長が置かれるようになり、コマンダーへ変更。
現代ではこれが中佐の階級となり、大型艦の副長職や小型艦の艦長職となっています。
艦長職としては補助艦艇(駆逐艦や潜水艦など)の艦長は中佐の階級を与えられている事が多く、自衛隊でも護衛艦の一部や潜水艦の艦長職は二佐が充てられています。


レフテナント・コマンダー (少佐)Lieutenant-Commander

これはかなり後から追加された階級。
1828年、つまり帆船時代の終盤~近代海軍への移行期に、それまでレフテナントの最先任者が就任していた副長職にコマンダーが任命されるようになった事から、レフテナントとコマンダーの中間にも階級が必要になってきます。
まず1830年以降、レフテナントのうち最上位の70名だけ俸給が引き上げられ、更に1875年には制服の階級章でレフテナントの2本線+半幅1本線を貰うようになり、更に下って1912年にこの先任者たちが正式にレフテナントコマンダーとして新設されます。ほんと最近のことですね。職務としては副長や分隊長、砲術・航行・陸戦隊などの部門責任者、小型艇の艇長などが就く階級となります。


3.尉官
レフテナント    (大尉)Lieutenant
サブ・レフテナント (少尉)Sub-Lieutenant


一番困るのがここかも知れません。
古くはレフテナント(海尉)1階級しかなく、しかも上がすぐキャプテン。
そこから小型艦の艦長に任命されてコマンダーに昇進することもありましたが、コマンダーを日本語訳する時は海尉艦長と呼ぶのが一般的ですからレフテナントとコマンダーに指揮権以上の違いはさほどなく、ここはまだ配置主義の名残があるかも知れません。

尚、戦列艦では定員6~8名のレフテナントが規定され、先任者から順にファースト・レフテナント(1等海尉)、セカンド・レフテナント(2等海尉)などとナンバリングで呼ばれ、副長職や上甲板や砲列甲板などで現場毎の指揮を取るなど幅広い役割を持っていました。そして、こうした大型艦の場合は1stレフテナントが副長を務めており、これが近現代で艦の副長を「ナンバー・ワン」と呼ぶ由来と見られています。
それにしても、現代では中佐・少佐が大型艦の副長を務めている事を考えると、帆船時代の海尉は事実上は少尉から中佐くらいまでの幅があった事になり、新任の海尉と戦列艦の1等海尉では相当に地位が異なる事が分かりますね。


次に見るサブ・レフテナントはかなり新しい階級で、成立したのが1818年になってから。
当時地中海艦隊の司令官だったジャービス提督が現地用の階級として作った新設階級だったのが、後にそのまま海軍本部で採用されたのが始まりとされています。漢字を充てると「海尉心得」とかになるのでしょうか。
最下級の士官であり、士官候補生や准士官から上がってくる者、登用されて来る者などレフテナントの採用試験に合格されるまでの中間クラス(Midshipman)が非常に複雑になったために生まれたと考えられています。

ちなみにイングランド、そして現代のイギリス海軍においては尉官はこの2階級しかなく、仮に士官候補生を入れても大尉・中尉・少尉・准尉の3~4階級制を取る各国と比較すると明らかに少ないですね。



4.准仕官
マスター (航海長)Master
マスターズ・メイト (航海士)Master's mate
サージョン (軍医)Surgeon
パーサー (主計長)Purser

元々は船長だったマスターも、18~19世紀頃には准士官扱いにまで落とされています。
ただ、船の運用上では最も重要な職責でもある事から、ほとんど士官と同等の待遇が与えられており、食事を士官用の食堂で一緒に取ったり休戦時の1/2俸給を優先受給できるなど、地位としては安定していました。


ガンナー (掌砲長)Gunner
ボースン (掌帆長)Bosun
チャプリン (牧師)Chaplain
カーペンター (船匠)Carpenter


ここまでが准士官で、漢字を見ればどんな職務か分かりますよね?
それぞれの雑務の担当責任者もしくは海尉や航海長の助手ですが、このうち航海士は海尉の任官試験を受けて昇進する資格があった事から、待遇面でも一段上の扱いかも知れません。それから、新しい地位であるガンナーは船の武力が強大化すると共に登場してきた下士官職ですが、地位としてはどんどん上がっていて18世紀頃には元々の副長職だったボースンの上位にまで格付けされるようになります。





長くなりましたが元帥から准士官まで一通り紹介してみました。

さて、こうして見るとどうでしょう、帆船時代におけるイングランド海軍は現代の各国海軍ように少尉~大将まで全部揃っていたわけではなく、実際は大将・中将・少将・(准将)・大佐・中佐・大尉くらいしか分類できる階級がありませんでした。階級主義より配置主義が長く慣習として残っていた影響かなとも思えますが、そもそも現代ですら他国より尉官が1階級少ないですよね。

まあ、このあたりを踏まえてDOLでこの後登場する王立艦隊に入って見ると、また違う楽しみが得られるかもしれませんね。ただ、王立艦隊で階級を与えられるのはいいけど、騎士爵以上でないと入れないわ、そのLVだと大抵戦列艦クラスには乗れてるわとなると、各プレイヤーは事実上、既に大佐以上の実力と財力を持ってる訳で、当面はそのギャップを埋めたくなるんじゃないかなと思います。

んで怖いのがここら辺の設定を妙に追求して、
「大佐以上が乗船条件の大型艦」 とか、
「少佐以上が乗船条件の小型艦」
なんてものが登場してきたら、ちとめんどいですね。
取りあえず船に関する縛りは基本的にない方が有難いかと。




おしまい。


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  1. 2010/12/13(月) 20:31:44|
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