打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

パルミラの女王

女王ゼノビアの小剣 の持ち主


この人物は大航海時代Onlineのプレーヤーならお馴染みかもしれません。
シリーズものの考古学クエストで、しかも最後は西地中海の主要港ほぼすべてで出るという、希少だかなんだか分からないあのクエストの主人公です。武器ではこれしかない財宝鑑定+1のこの剣が、冒険者にとって貴重かどうかは微妙ですが、この剣の持ち主はどういった人だったのでしょうか?


ゼノビア
 (生没年不詳_シリア地方パルミラ)

前章)
ローマの3世紀の危機と呼ばれた時代、次々と皇帝が代わる中で珍しく長期政権となったのがガリエヌス帝(253~268年)でした。彼は東のササン朝ペルシャの英傑シャプール1世に捕らえられた、先帝で父のヴァレリアヌスを継いで皇帝となり、ボロボロとなった帝国の防衛ラインを再構築しようと努力します。ガリエヌスはまず直接の侵入を受けていた西方の安定を目指して各地の戦いに自ら乗り出します。そんな中で、ある事件をきっかけとしてガリア地方の独立と言う事態が発生します。いわゆるガリア帝国の成立でした。当然ながらガリエヌス帝はこれを討伐に動きますが、ほぼ同勢力の状況では一進一退が続き、事態は長期化してしまいます。

(東方の最前線シリア)
そんな中で東の最前線シリアを支えたのが、パルミラ人のオデナトゥスでした。パルミラはユーフラテス河西側の、重要ではあっても内陸の1都市に過ぎませんでしたが、オデナトゥスは無政府状態となってしまったユーフラテス河地域で各軍団長達をまとめ上げ、一貫してペルシャに立ち向かい、シャプール1世に一泡拭かせて属州の一部を奪回することに成功します。こうした功績によりオデナトゥスはガリエヌス帝から執政官経験者扱いで『東方の総督』の地位を与えられ、この地方に君臨する存在となります。

(女王ゼノビア)
こうしたローマ全域が不安定な情勢の中、ゼノビアの夫で『東方諸王の王』と呼ばれたオデナトゥスは267年に暗殺されますが、妻のゼノビアは息子を共同統治者において自ら女王として立ちます。こうしてパルミラはローマの混乱に乗じて王国を名乗り独立してしまいます。一人のある女性が歴史の表舞台に登場した瞬間でした。270年頃には小アジアからエジプトの一部も支配下に置き、ゼノビアは自身をクレオパトラの後裔と称するなど絶頂期を迎え、ローマに対抗して自ら貨幣を発行するほどでした。
ゼノビアの別名が『戦士たる美の女王』と呼ばれるのは、彼女が単なる王宮の支配者であるだけでなく、戦場に自ら立って指揮を執るという武勇を見せた点でしょうか。しかし良好な関係を続けているうちは相手も黙っているでしょうが、こうした表立ったローマへの反逆は命取りとなるのは歴史の必然でしょうか。特に小麦の重要な供給地であるエジプトを失う事はローマにとっては死活問題であり、全力で取り返しに来る事は目に見えており、ここら辺は政治的センスの無さを思わずにいられないのはちょっと残念です。

(名将アウレリアヌスの猛攻)
ローマ帝国の3分裂という状況を劇的に変えたのが、歴代ローマ皇帝の中でも屈指の武将であったアウレリアヌス帝(270~275年)です。彼はゴティクス帝の跡を継ぐや北方を掌握し、瞬く間にローマ帝国の版図を再統一する勢いを見せました。そんな状況ですから東方の最要地に割拠したパルミラ王国にも目を向けなかったはずがありません。北方を安定させた後にアウレリアヌスは軍を東方に向け、瞬く間にパルミラに迫ります。(アウレリアヌスは後にガリア帝国も降伏させ、広大な帝国を再統一させる事となります。)

(パルミラの陥落とゼノビアのその後)
272年にアウレリアヌス帝によりパルミラは遂に陥落し、ゼノビアもこのとき捕虜となったと言われます。しかしその後の正確な記述はなく(混乱の時代は記録も混乱・散逸しやすい)、ローマの凱旋式に引き出された後イタリア本土内で過ごしたとも病死したとも云われています。
時間経過だけ見るとわずか数年の存在でしかないパルミラ王国ですが、こうして現在でもその名を知られているのは地中海世界で屈指の先進地域だったシリアを一時的にも輝きを蘇らせた存在として長く伝えられた為でしょうか。

航海中にベイルートに着いたときはこんな事を思い出すのも一興かも知れませんね^^

おしまい。

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  1. 2006/08/17(木) 06:53:28|
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