打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

オプション課金の目指すところは・・・

良質な長期収益タイトルを


今回はオンラインゲームの課金システムについてのお話です。

先週末に運営が発表したTierra Americana チャプター3より実装されるオプション課金項目の追加と対PK仕様の変更、あちこちのブロガーさんが書かれているので様々な意見を読まれたことでしょう。
PKさんから業界に近い方まで、本当に様々な意見が出ていて、久々にあちこち見てました。

私の現時点の感想としては一部の仕様で疑問に感じる部分もありますが、
OP課金の多様化など基本方針については概ね同意する内容と思っています。

今回の記事は、これに関して既に多くの方がユーザー視点で書いているので、
後発になった当ブログでは運営ではないのでそうですね、一株主視点でちょっと考えてみます。


まず検討に先立って、日本オンラインゲーム協会が今年の7月に業界の市場調査レポートを出しているので、そのうちのいくつかの結果を以下に掲載しておきます。



1.タイトル数(PC)
2006 264
2008 271
2010 312

2.国別分類(PC)
2006 日本074 韓国107 米国65 中国台湾07 欧州0
2008 日本089 韓国106 米国44 中国台湾16 欧州8
2010 日本105 韓国113 米国35 中国台湾43 欧州7

3.国別分類(ブラウザ)
2009 日本26 韓国40 米国0 中国台湾08 欧州2 =51
2010 日本31 韓国05 米国2 中国台湾11 欧州2 =40

4.平均課金額(円)
2006 定額1,254 アイテム4,385 
2008 定額1,128 アイテム4,872
2010 定額1,137 アイテム5,108

5.市場推移(円)
2006 総売上1015億 運営737億
2008 総売上1239億 運営922億
2010 総売上1329億 運営1035億

6.ソーシャルゲームの市場規模
2009 231億
2010 1036億



【所見】

これらの数字のうち、特記ない場合はPCとモバイル両方が含まれていますのでご注意ください。
まずタイトル数に関しては、参入業者数が微増している事もあって順調に増加傾向にありますね。
次に開発国に関して、国産が増加、韓国がPC増・ブラウザ激減、米国はPC激減・ブラウザ横ばい、中国台湾はPCブラウザ共に増、欧州は横ばいとなっており、特に目立つのは国産及び中台タイトルの増加でしょうか。
ただしこれらはあくまで量的な結果であって質に関してはカウントしていないので、粗製乱造の気配がある中国台湾産のタイトルに関しては来年~再来年の結果で判断すべきかもしれません。

最も注目すべきなのが次の課金額の比較。
定額タイトルが横ばい~微減傾向に対して、基本無料+アイテム課金の形態は課金額もさることながら年々増加の傾向を示しています。
んでまあ、このレポートでは次の市場規模のデータと合わせて、『ブラウザ+アイテム課金+SNS』 の形態が中期的には主力の収益モデルとして提示されており、逆にパッケージ売上は2008年をピークとして減少している結果が出ている訳ですが、これらのレポート結果と今回のDOLの課金方針を見てみると、何となく目指しているものが見えるんじゃないでしょうか。


【DOLの課金モデルは】
まずDOLの基本課金額1,575円、これは平均課金額よりやや上という程度。
それから既に導入されているオプションが3つ合計で945円。
合計で月額2,520円と、平均よりやや優秀な数字になりますね。

大航海時代Onlineはこれらに加えて更に年1回のアップグレード、年2回のアイテムつきパッケージ販売、年1回のアイテムつき攻略本販売などがあり、これらを全て購入しているような熱心なプレイヤーだと年間の支払い総額は1アカウントで40,000円くらいでしょうか。
これを月額で割ると3,300円程で、この時点で既に月額課金タイトルとしては結構な高額課金ゲームでしょう。
そして更に今回の4つの追加オプションの導入により、フルオプションの合計は3,150円に。
ちょうど基本課金額の2倍ですね。
これを全部課金すると4,725円、アイテム課金ゲームの平均値にかなり接近することになります。


まあ実際にフル課金する人は少ないでしょうから平均だと2~3,000円くらいに収まるとは思いますが、それでも月額課金タイトルとしては異例の高額課金タイトルに躍り出るのは確実でしょう。
しかもこれがサービス開始から7年目のタイトルで、まだまだ万単位の課金ユーザーを抱えていると言うのだから、他社から見れば既に現時点でも驚異的に収益性の高いタイトルと思います。
実際、上のレポートでオンラインゲーム市場のパッケージ売上が頭打ちになっている状況を考えると、年に2回もパッケージ販売をしてそれがある程度成功しているというのは相当に優秀といって良いと思います。


で、年間4~5万円位と言うのはDOLプレイヤーの平均年齢が既に30歳を超えている事を考えると、その年齢層で趣味に費やすものとしてはそれ程でかい出費ではないのかも知れませんが、一方で大学生も居るでしょうし、PS3版で入った方だとひょっとしたらまだ中学生の方もいるでしょう。うちの商会にもかつて中学生のプレイヤーさんがいました。

DOLの独特な世界観はそうした未成年層から始めて社会人になっても長く楽しめる素地がありますし、また他者と競う事だけが遊び方ではなく、例えばソロでコツコツ冒険するような人だとオプションは精々共有倉庫の315円くらいで間に合うわけで、遊び方次第では月平均2000円~5000円くらいまで、プレイヤー層に応じて無理なく遊べる場だと思います。


これとは逆に、私の場合を例に出すとDOLともう一つ、大戦略WEBという基本無料+アイテム課金型のブラウザゲームを並行してプレイしていますが、こちらはほんとに対人ガチでやろうとすると直ぐに5万10万使ってしまうので、今ではある程度のところで妥協して参加しています。
で、こうしたアイテム課金型ゲームだと多くの場合対人コンテンツが基本であり、その熱が冷めると急速に衰退するリスクを孕んでいるとも考えられる為、見かけは高額課金ですが一人当たりの平均プレイ期間はそれほど長期とならないと思われます。


となると理想的な収益モデルの一例として、『継続的に、長期間、ある程度高額の平均課金額を維持するタイトル』 というものが浮かんでくる訳ですが、DOLの目指している所はまさにココなのではないでしょうか。
極端に言うと半年で支払い10万円のタイトルを一発当てるよりも、毎年平均3~4万円くらいの収益が見込めるタイトルが育ったらそれを5~10年続けるのも中長期の売上としては柱になり得るんじゃないか、ってね。

それから追記で長期間のプレイを助ける存在として挙げるなら、ユーザー間の良質なコミュニティの形成、これが有るか無いかも非常に大きな影響があると思います。DOL世界は7年目を迎えて相当に成熟したユーザーコミュニティを形成しており、例えばB鯖で定期的に行われている商会対抗形式の模擬リーグ戦の開催などは、それ自体がB鯖に人を呼び、市場を活性化している大きな要素と考えられ、これの有る無しでプレイの継続に影響を及ぼしている人が居るであろう事はほぼ間違いないかと思います。これは本当に大きな財産でしょう。ある意味ユーザーの行動がタイトルを育てていると言ってもあながち言い過ぎでないかなと。

そこら辺も考えると、今のソーシャルゲームは草刈場のような課金システムを低コストで開発して如何に短期で収益を上げるかと言うタイトルがやたら多く、そういうゲーム設計で良質なユーザーコミュニティの形成に至るかと言うと疑問であり、そこからするとDOLに関してはかなり異端の設計と収益モデルと思います。
こういった点も影響してかDOLは復帰率が非常に高く、またある意味他に変わるものが存在しないジャンルのタイトルであり、他のタイトルでは真似のできない収益モデルを構築しようとしている(と見られる)今回の追加オプション導入と言うのは、成功さえするならそう悪い手ではないかも知れません。


ただし、定着するには内容の充実が大前提であり、追加倉庫にしても追加スキル枠にしても手段であって目的ではないので、それを活かすエンドコンテンツをオプション導入以上に充実させないと中身スカスカで枠だけ大きくする結果になりかねません。
そういう意味では今回のチャプター3、開拓街の開発はエンドコンテンツに近い要素ですが、目玉である大学とスペシャルスキルの実装は目的であると見せつつも本質は手段としての要素であり、その結果として何ができるのか、プレイヤーがオプションを課金したくなるにはこの部分を更に強化する必要があるかなと思います。


おしまい。

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テーマ:大航海時代Online - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2011/10/10(月) 18:55:50|
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  1. 2011/10/23(日) 17:11:11 |
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