打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

鎧のあれこれ

さて今日の2本目。
大航海時代ONLINEにも様々な種類の鎧が登場していますね。
時代も地域もバラバラではあるものの、実世界に目を向ければこんなもんじゃありません。
今回はちょっと世界のあちこちで登場した昔の鎧の話を。

記録に残っている鎧の古いものとなると、初めて系ではお決まりのあそこから。
シュメールの都市ウル。
ここから出土した装飾された箱に描かれていたのは、知られている限りで最も古い時代の軍隊でした。彼らは既にヘルメット・上着・マントで構成された重装備をしていて、その素材は革だったようです。古代にあって革は入手性・加工性が容易で早い段階から使われていたのですが、実用上では貫通力に弱いという弱点がありました。主力武器である槍は仕方ないとしても、まだ非力だった弓にも弱いとなるとこれは改良の余地アリとなったでしょう。
で、鎧の改良には各地域でいろんなアプローチをしていく事になります。
まず古代中国人。紀元前5世紀、戦国時代には既に改良がなされています。
彼らは皮革の上に漆を何層にも塗って強度を上げていました。
また、薄い皮革を何層かに重ねたものも発明して更に強度を増す工夫をしていたようです。

次に古代ギリシア世界。
ミケーネの遺跡では当時、現存する中では世界最古かと思われる金属製の鎧が発見されます。
遺跡の時代は紀元前15世紀頃と見られていますから3400年以上も前になりますね。
ここで出土した鎧は、かつてホメロスが記述したトロイアの伝説で描かれていたミケーネの戦士の通りで、ホメロスが『青銅製のシャツ』と記述していたために『そんな昔から青銅の細工物を作る加工技術があるのか?』と論争となっていた鎧の素材への回答ともなったのでした。
全身一揃いのほぼ完全体で発見されたこの鎧、薄い青銅板を首から腰の下まで重ねた形をしていて、中世の全身鎧の原型が既にそこには見られたようです。

ところで、金属板の全身鎧は確かに頑丈でしょうが、歩兵や騎兵が動き回るにははなはだ不向きな鎧ですよねえ。と言うか余程上手く軽量化しないとまともに動けないんじゃないかと。
当然ながら機動性をあげた実用的な金属鎧が発明されていきます。
そう、鎖帷子(くさりかたびら)と鱗札(うろこざね)の登場でした。
紀元前1000年頃にアッシリアで鉄が使われるようになると、この地域で鱗札で組み合わされた鉄製鎧も登場してきます。鱗札鎧は鱗形の薄い金属片を繋ぎ合わせたもので、中東から遥か東の日本の甲冑にまで伝わったと思われます。
これは私見入りますがスキタイ系の遊牧民の一族は鱗札の金属鎧を身に着けていたといいますから、ひょっとしたらこれらの遊牧民が東西の国というか民族と戦うことで伝播していったんじゃ無いかとか、ちょっと興味深いですね。
 UUUU ←鱗札ってこんな
  UUU
一方、鎖帷子はRPGではおなじみのチェイン・メイルの事ですね。金属の輪を繋げて軽量化した鎧で、地域や時代によって輪の作り方などの製造法や使い方はかなり異なっています。ただ、比較では量産性は鎖帷子のほうが優れているかもしれませんが、どうやら動きやすさでは鱗札の方が上だったようですね。また、面白いことに鎖帷子も中国と地中海世界でほぼ同時期、紀元前2~3世紀に登場します。

さて、ここからちょっとオモシロ系の鎧の話など。
中国の代表的な発明といえば、火薬・方位磁針・活版印刷・そして紙あたりでしょうか。
そう、紙製の鎧もあったのです。
5~6世紀頃には既に紙製の衣服があったらしいのですが、9世紀頃にはこれを鎧にも使えるように改良を施した人が出てきたのでした。ある地方長官は自下の軍隊用にひだのある厚紙製の鎧を発明し、これによりある程度強い弓にも対抗できる物が出来たのでした。この紙製の鎧は更に改良が成されたようで、後に鉄の鎧1000着と紙の鎧50着を交換するように要求する人もいたくらいでした。(残念ながら鉄の矢を打ち出す石弓には通用しなかったみたいです)
だけどこれ、水と火には弱そうな気がするけどいいのかなあ・・・。

最後は中米のアステカ人。
ここの人たちは木綿の鎧を発明しました。
厚い綿の生地を指2本分もの厚さに重ねて更にキルティング加工を施し、更に硬くした鎧は相当に強かったでしょうねえ。(マヤ人は更に海水に浸して固く締めた綿を使っていたようです)
もともと繊維と言うのは単体でも引張りに相当強く、これを縦横に編むことで無方向な強度を出す事が出来そうですし、これに更に塩水などで収縮させれば密度も上がるわけで、実際相当に強靭な防具が出来たんじゃないでしょうか。うーん、ひょっとしてアステカの軍隊はこの鎧を装備した兵士も投入してスペイン人たちと戦ったのだろうか?
などと思うとちょっと面白いところです。
こうして見てくると、いろんな素材で鎧って出来そうではありますね。
今だったら樹脂とかで軽くて強くて衝撃にも耐えられる防具が作れそうではありますが、
それだとSF的な『○○スーツ』の類みたいになっちゃいそうだなあ。



おしまい。

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