打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

アムステルダムの繁栄 その2

アムスの恐るべき造船能力

【オランダの奇跡 その前段】
1568年から始まったオランダの独立戦争も中盤を迎える1580~90年代以降、北ヨーロッパにおける商業の中心地だったアントワープが85年に陥落するなどしてネーデルラント南部の荒廃が顕著になってくると、ユトレヒト同盟を結ぶなどまだ対決姿勢を見せていたプロテスタントの北部7州への移住が大規模に行われるようになります。その中にはアントワープの繁栄を支えた商人から技術者まで様々で、これ以降アムステルダムなど北部の諸都市は急激に力を付け始める事になります。17世紀の序盤にはアムスの人口は10万を超えるまでになっていたというのですから、人・資本・技術の南部から北部への移動がいかに劇的だったかが伺えますね。

また政治面では前回紹介したアムステルダム為替銀行が設立された1609年はスペインと12年の停戦協定が結ばれた年で、それ以前の1590年にはスペイン王フェリペ2世とスペイン・ポルトガルでのオランダ人の通商の自由を獲得していたこともあって、安全保障と通商許可を獲得した北部ネーデルラント(オランダ)の発展は加速を始めます。

【北海の大漁船団】
ヨーロッパだけでなく東南アジア方面への勢力拡大も始めたことについては以前も書いていますので割愛しますが、一方で北ヨーロッパでの基幹事業としておこなわれた大規模なニシン漁についてちょっとご紹介します。
このオランダが開発したニシン漁は史上類を見ないほどの陣容で、1隻の漁船の大きさは70~100トン・船員15~30名程度とそれほど大きな船ではないのですが、船団に投入した船の数は少なく見ても600隻、最盛期には2000隻・3万人以上もの規模で構成されていました。この船団は6月頃に護衛の軍艦を伴って出航してブリテン島北部のシェットランド諸島から漁を始め、獲れたニシンは船上で塩漬けにして樽詰めしながら次第に南下して行って12月頃にテームズ川の河口付近に到達して漁を終えるというものでした。
この船団の漁獲で得られた収入は、なんとイングランドの毛織物輸出の総額にも匹敵していたとも言います。そして、この大漁船団を支え発展していったのは言うまでも無く造船業でした。

【アムステルダムの大造船所】
17世紀アムステルダムの造船所は世界最高の技術と建造能力を誇っていて、設備面では巨大なクレーンとドック、更に風力を利用した製材所などを保有するなど、既に大幅に機械化が進んでいました。17世紀も中盤以降ともなると街の西側から東側へも発展してゆき、その生産能力と効率は圧倒的なものがあって、例えばロンドン近郊あたりの造船所と比較すると同じ船を作るのでも50~60%くらいの価格で建造できたといいます。
(この60%という数字は大航海Onlineだと店売りと造船の価格差と同じでちょっと面白い)
そして、以前はサセックス・フランドル地方・ケーニヒスベルクあたりでしか入手できなかった大砲も、17世紀になるとユトレヒトやアムステルダムで鉄製大砲の自己生産が可能となり、オランダは建造した船の舷側に自前の大砲で武装することができるようになって行ったのでした。これが、人口の少ないオランダにとって海洋国家として飛躍するのにどれだけ貢献したかは想像に難くありません。


現在行われているアムステルダムのチューリップバブルのイベントは、正にそういう時期の『奇跡のオランダ』を遂げた真っ只中の出来事だったと思うと、同じぐるぐる回るにしてもまた違う見方も出来るんじゃないでしょうか。



おしまい。

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