打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

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蒼き狼の末裔たち その14

シリアの危機と政変

【タブリーズ】
1230年代以降、中近東方面におけるモンゴルの司令部はイラン北西部の主要都市タブリーズに置かれていました。後にここはそのままイル・ハン国の首都となる所であり、現在でも人口100万を数える東アゼルバイジャンの中心都市でもあります。
位置としては『イル・ハン国の財宝』クエを思い起こしてもらえれば理解しやすく、
カスピ海の南西部・黒海から見ると東岸から更に東北東へ行った所にありますね。

1241~43年頃に掛けて、モンゴルの軍事総督・バイジュはこのタブリーズから西に侵攻してセルジューク朝を従属させます。このセルジューク朝との争いでは、トルコ側も自国の兵だけでなくキプロス島の兵団やジェノヴァの傭兵隊などキリスト教系の兵力も数千名以上投入して対抗するなど宗派を問わない構成でかなりの激戦となっていました。
特にジェノヴァの傭兵は当時から強力な弓兵隊で知られ、当初はモンゴル騎馬兵への射撃で対抗する事である程度の抵抗を示したのですが、モンゴル側が中国系技術者の開発によると見られる連射式の火矢による攻撃を開始すると、中国弓兵の連発性や命中精度の違いが鮮明になり、トルコ側は次第に劣勢となっていったと云われます。
こうして1243年6月を最後としてトルコ勢は総崩れとなり、バイジュはこれを従属させます。
その後本拠地アルメニア方面や従属させた小アジア東部の平定に手間取ったのか、なぜかそれ以上バイジュ以下のモンゴル軍は西に伸びる事はせず、当面ニカイア帝国もラテン帝国もモンゴルの襲来からは逃れることが出来たのでした。


【アンティオキア】
バイジュの次の目標、それは南に転じてシリア方面にありました。
1244~45年頃にはキリスト教系のアンティオキア公国、イスラム系の古都アレッポのスルタンなど、シリア北部の主要都市の領主たちへバイジュから脅迫同然のメッセージが届きます。
『従属の証に財宝その他の貢納をせよ、拒否すれば汝ら全ては破壊されるであろう、と』
既に同じイスラム系のホラズム朝・セルジューク朝などが敗れる中、アレッポのスルタンはこの脅迫に屈します。また、ダマスカスのスルタンを代理してモンゴルとの和睦協定を結ぶイスラム領主も続出するなど、モンゴルの脅威は既にシリア全域に及ぶ勢いを見せていました。
いっぽう、かつての十字軍の末裔であるアンティオキア公国の領主ポエモンは苦慮の末なんとかこれをかわしはしたものの、いつモンゴルの襲来があるか分からない危機的状況に晒されていたのでした。
後に、このアンティオキアの動きがこの地域の戦局全体の焦点となってきます。
ですが、古代世界では地中海でも屈指の重要都市だった事もあるこの古い古い都が、
これからわずか20数年後には完全に破壊され、ほとんど滅亡する運命にあるなどとは、
このとき誰も予測できなかったでしょう、それもモンゴル以外の力によってなど・・・。


【政変】
ちょっと脱線しましたね。
シリアの危機はこの時、結果として意外な局面により救われることになります。
この時期モンゴル本国では、1241年のオゴデイ死後の大ハーン位を巡る政治闘争が激化しており、オゴデイ家のグユクとトゥルイ家のモンケが争う中、数年にわたって大ハーンを決めるべきクリルタイが開かれないという異常事態となっていました。これは、モンケを推していたモンゴル第一の実力者バトゥ以下のモンケ支持派と、息子グユクを大ハーンに就けたがっていたオゴデイ・ハーンの妻ドレゲネ一派の政治闘争が続いていた為でしたが、グユクは1246年8月26日、バトゥ不在のまま開かれたクリルタイで大ハーンに選出されます。

この、グユク即位式に呼ばれた各国の顔ぶれは、まさにモンゴルの絶頂期を思わせるものがありました。主な顔ぶれでは、ウラジミール大公・グルジアの王・サラディンの子孫でダマスクスなどを領有していたアイユーブ朝の後継者たちは自らが、従属させたセルジューク朝トルコからはスルタンの弟が、更に旧カラ・キタイの王族など従属させた各地の王侯たち、そしてアッバース朝のカリフの使者やローマ教皇の使者であるプラノ・カルピニのジョヴァンニなど、およそユーラシア大陸の有力者の大半に関わる者がこの即位式に参列します。
肝心のモンゴル最大の実力者・バトゥを除いてなのですが・・・。

グユク即位の後、バトゥに近い立場であったバイジュは解任されます。
代わってグユクの息の掛かった新総督・エルジギタイが派遣されるというドラスティックな展開により、バイジュの計画は白紙に戻され、新たにエルジギタイの赴任を待つ事で、シリア他中東地域への侵攻計画は棚上げとなったのでした。


おしまい。

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  1. 2007/12/05(水) 17:32:08|
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