打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

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草原の興亡 その13


今からもう20年以上前に放送されたNHKのドキュメンタリー 『シルクロード』。
長安を出て西へ西へと取材を続け、
草原の道・砂漠の道、
更にパミール高原を越えてイランからバグダッドに至り、
コーカサスからイスタンブールと遂にアジアの終端まで紹介して、
最終回が『すべての道はローマに通ず』。
まだ冷戦時代の1980年代によくあれほどの質量の取材が出来たものだなと感心します。
そしてこの中でも特に印象に残っていたのが、天馬に関する取材の回。

『第1部第11集・天山北路~天馬のふるさと~』
『第2部第10集・はるかなる大宛~天馬を求めて~』

天山北路はタクラマカン砂漠の北にある天山山脈の北側を通る草原地帯のルートで、
かつて名馬の産する国として知られた烏孫国もここにありました。
そして大宛とは現在のウズベキスタンにあるフェルガナ地方のことであり、
天山山脈が切れて西に盆地となり、シルダリヤ川の上流地帯となっている地域で、
ここも名馬の産する土地として知られた場所でもあったのでした。

このシリーズを書くに当たって改めて見ると、
天山北路の取材時には故・司馬遼太郎先生も同行していましたね。
見返すと敦煌を取材した回には故・井上靖先生も足を運んでおり、
懐かしい顔が見れてつい資料確認という本来の目的を忘れたり・・。

さてこの大宛と烏孫、
ここに遙か2100年以上も前に漢帝国から派遣されて貴重な西域情報をもたらし、
出発から20年近く掛かって帰還した人物がいました。

その男の名は、張騫。

漢中の生まれといわれる張騫は、武帝がかつて匈奴に討たれた月氏との共同戦線を狙って派遣する者を募ると、これに応えて月氏への使者となります。ところが匈奴人を連れて出発した張騫は、匈奴の領内に入ったところで捕らえられ、単于の下に送られてしまいます。張騫はここでおよそ10数年もの間抑留されるのですが、見張りが緩やかになったところを見計らって脱出し、西の大宛国へ逃げ込む事ができたのでした。
この頃、大宛の王は漢が豊かな強国である事を聞き及んでいて、機会があれば通交したいと考えていたので、舞い込んできた張騫を喜んで迎えます。そして張騫が漢のために月氏へ使いしている事、案内をしてもらえれば必ず贈り物をして報いたいと聞くと、案内の者と通訳を付けて張騫を隣国の康居国(キルギス)まで送ってあげたのでした。
そして康居国では更に中継して張騫を大月氏の元へと送り届けます。
10数年を経てようやく目的地に着いた張騫ですが、待っていたのは意外な事実でした。

このとき大月氏は元の王が匈奴に殺されたために太子を王に立てていて、もと居た土地から遙か西のブハラ付近にまで落ち延びたおかげで敵も少なく安住しており、南の大夏国(アフガニスタン北部にあった国)をも支配下において非常に安定した地方政権を確立していたのでした。そういう状況ですから、今さら対匈奴の共同戦線を張ろうと言われてもピンとこなかったのでしょうね。
何しろ大宛にしても大月氏のいたソグディアナにしても、
一般的には中華圏というよりもうペルシャの色が濃い領域です。
しかも大月氏の居たソグディアナの地域は東西南北の各民族の十字路みたいな所で、
東に出れば匈奴と漢、南に出ればインド、北から抜ければ東ヨーロッパ、西へ向かえばペルシャに出られる要衝の地ですから、普通に生活してれば中継貿易で安定して栄える事ができたでしょう。こういう状況ですから、大月氏は張騫に良い返事を送らず、更に南の大夏国も月氏と同様の返答に終始したのでした。

こうして主たる目的を果たす事が出来なかった張騫ですが、彼が無事帰還した事で漢はこれまで知り得なかった西域諸国の様々な情報を手にすることが出来たのでした。
特に、帰還すると張騫は武帝にこう報告します。
『大宛に良馬あり 血の汗をかき、千里を走る天馬の子孫なり』

匈奴の優れた騎馬に苦戦していた武帝がこの報告に喜んだのは言うまでもありませんね。張騫はその後も武帝に西域諸国との国交を開く事を説き、これらと連合すれば匈奴を東南から南西にかけて囲む事が出来ると献言したのでした。彼の死後、この方針は次第に身を結んでゆく事になります。というかむしろ彼の報告が無ければ漢は西域への拡張を図ることは無かった・もしくは武帝の治世中に実現しなかった可能性が高く、アジアの歴史はだいぶ違った物となっていたかも知れませんね。
西域の話はまた後で書きますが、とりあえず今回は紹介までにという事で。

次回は、匈奴と真っ向から戦い続けたある一家の話などを書く予定です。


おしまい。

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  1. 2008/07/21(月) 22:21:37|
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