打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

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草原の興亡 その24

東方からの脅威 その1

古代~中世期におけるユーラシアの大陸史をみていると、例外的なアレクサンドロス大王の存在を除くと面白いくらいにその征服行動の方向は『西←東』となっています。これは古代のスキタイ、匈奴、中世期の突厥、モンゴルなどはその典型であり、ティムールなどもその類型と見て良いでしょう。そしてその一つは、ユーラシアの西方が古代から中世へと転換する直接の引き金となって現れたのでした。

今回から数回に分けて書くフン族編の前にひとこと。
そこから西のゲルマン系の諸部族などはヨーロッパ史と共にさんざん書かれてくる存在ですから基本的にここでは扱いません。スタンスとしては彼らに大きな影響を与えた存在としての騎馬遊牧民を書きたいわけですね。
それから、匈奴の次にフン族を持ってきたのはそう繋げた方が話として書き易いからなのが第一ですが、時間軸からしてもインパクトからしても彼らの間には何かしらの連続性を感じるんですよね。実際の関連性についてはこれから順に見てゆく事とします。


(出現)
西暦360年ごろのカスピ海北部。
ここの草原地帯にあったある古い王国が、東方から来た騎馬遊牧民の集団によって突如制圧されます。そして15年後、中国系の史書では奄蔡または亜蘭、ギリシア系の史書ではアランまたはアラニと呼ばれていたその王国への侵攻を皮切りとして、その騎馬遊牧民の集団は更に西へ西へと突如移動を始めます。
それが、ゲルマン系諸民族の大移動を引き起こし、西ローマの滅亡から古代の終焉と中世の幕開けへと繋がる4~5世紀の大変動の第一歩と見て良いとすら思う、フン族の登場だったのでした。

それにしても、カスピ海の北方とは実に微妙な位置で登場して来たものだと思います。古代における文化の先進地域は地中海と中国、そしてペルシア・インドあたりですが、カスピ海の北方となるとこれら当時の各地域からもほぼ等距離の遠さを持った辺境、言ってみれば『情報の分水嶺』としてはギリギリのラインに当たる気がします。
まず、中国世界ではカスピ海から西はもう完全に圏外。
地中海世界から見ればカスピ海の東ははるか古代のアレクサンドロスの記憶が微かに残るかどうか。
オリエント世界はかなり近いのですが、実はカスピ海の西はカフカスから北は範囲外であり、東側はソグディアナの手前、イラン高原にいた騎馬遊牧民という障壁があってこれまた意外に情報の流入は少なかった場所でした。そしてインドからみるとカスピ海はヒマラヤを始めとした山岳・高原地帯の南側を通っていく裏側であり、その北方となるとかなり疎遠な場所でした。

そんな地勢的な理由からか、圏外から現れた未知の部族について、古代の歴史家は全く別の種とすら見ているような記述を残します。フン族については4~5世紀の歴史家・アンミアヌスによる紹介が有名で、大抵の書籍で同じ箇所の記述が使われています。彼はこの、『フンまたはヒュン』と呼ばれた者たちを当時こう表現しています。ちょっと長いですが抜粋して引用。

『彼らは小柄だが頑丈な体格で首は太い。それでいて動作はきびきびとすばしこい。彼らの顔は平べったく、髭はほとんどない。麻と毛皮でできた衣を着て丸い帽子をかぶり、馬上で飲食して眠りにつく。彼らには定まった住居はなく、あちこち放浪して伴っている車の中で生活している』

かなり偏ってるな・・・。
しかしどうでしょう、この記述の身体的特徴から連想する人物像。
これ、小柄でがに股・短足な東アジア人、特にモンゴロイドそのもの。
面白い事に現代だと、前にシルクロードの映像で見たキルギスの遊牧民とかもう、
まるっきりこのイメージのままだったりします。


西暦375年当時、
黒海の北西岸にはゴート族の一部族であるオストロゴート族(東ゴート)が居住していました。更に西にはヴィジゴート族(西ゴート)があり、ドナウ川南の東ローマとはそれなりに関係を持ちつつ暮らしていました。
ここに、カスピ海の北方の草原からヴォルガ川とドン川を越えてきたフン族が襲い掛かります。当時の東ゴートの指導者・エルマナリク王はこれに抵抗するのですが、結局支えきれずに亡くなり、後を継いだウィティミル王も翌年にはフン族との戦いの中で戦死してしまいます。わずか1年で東ゴートを征服したフン族(当時の指導者の名はバランベルとも言われています)は、東ゴートの生き残りも加えて今度は黒海の西岸沿いにヴィジゴート族(西ゴート)の地へと侵入したのでした。その先にはドナウ川があり、そこから先はもう、トラキア・ダキア・パンノニアと呼ばれていたローマ帝国の支配地域だったのです。

西ローマ滅亡まで、あと100年。



おしまい。


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  1. 2008/09/16(火) 07:29:31|
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