打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

イスパニア物語 その1

プロローグ


ちょっと早いですが、
今回から歴史系記事としては2009年最初のシリーズを始める事にしました。
テーマは 『原点回帰』。

わたし大航海時代OnlineのNOTOSサーバーではイスパニア人として最初からずっと活動していますが、これまでイスパニアの事についてはほとんど取り上げていませんでした。私のキャラクター名はイスパニア国籍を選ぶ前提で名付けているのにね。という事で、大航海時代黎明期の先駆者となったポルトガルの話に続いて、大航海時代のもう一方の雄・イスパニアのそこに至るまでの前史を取り上げて行きたいと思います。まあそんな訳で、自分の所属する国の事について今更ですが記述してみようと思った次第。

といっても国としてのイスパニア(スペイン王国)は比較的新しく、1479年にアラゴン王フェルナンドとカスティーリャ女王イサベルが結婚し、両国が同君連合を形成することによって成立していますから、DOLの年代からするとまだ国としては数十年しか経っていません。
ですが、そこに至るまでには長い長い道のりを経ており、そういった背景を抜きにイスパニアを捉える事は出来ませんから、このシリーズでは大きくイベリア半島全体で見ての歴史から書き始めたいと思います。

といってどこから書き始めるかですが、
さすがにクロマニヨン人とかネアンデルタール人からだと遠すぎますねw
今の現生人類がアフリカで誕生してからヨーロッパ大陸に渡ってくるまでのルートを考えると、モロッコ~ジブラルタルあたりからヨーロッパ内陸へ移動してゆくのが自然に見えますから人類史そのもので書いても面白いとは思うものの、それだと何だか別の歴史になって行きそうですので、とりあえず記録に残っているあたりからとします。


(歴史への登場)
記録に残っているイベリア半島の歴史、
それはフェニキア人の登場からでしょうか。
紀元前1000年頃、東地中海の沿岸、今のベイルート~ヤッファあたりに母都市を持つフェニキア人がイベリア半島南東岸に到達します。古代の海洋・通商民族だったフェニキア人はこの地で豊富に産出している金属・鉱石類に目を付け、この地に拠点を設けて輸出を始めた事からイベリア半島は徐々に当時の先進地域だった東地中海世界の歴史にも登場してきます。ただ、フェニキア人は彼らに対しては実効支配を行わず、鉱山開発や漁業に専念していた為、その影響範囲は沿岸部に留まっていました。

一方、当時既にイベリア半島にはイベリア人やピレネー山脈を越えて移動して来たケルト人らがおり、この地域で豊富に取れる金属鉱石を利用した金属器文化が紀元前2500年頃には始まっていました。旧来のイベリア人は北部のガリシアで産出する錫を利用した青銅器を、後から来たケルト人は鉄器を持ち込み、時には抗争を繰り広げつつもそれぞれ独自の金属器文化を営んで居ました。また重要な点としては、西部に移動してきたケルト人の一部は後世ルシタニア人となり、これがポルトガル形成の淵源となった事でしょうか。リスボンに遷都する前のポルトガル王国の首都コインブラはケルト語に由来している事からもその影響がうかがえます。

この時代のトピックとしては、ヨーロッパ半島でも最古クラスの都市の存在を挙げなければならないでしょう。紀元前8世紀の時点で、フェニキア人は鉱石など有力な貿易品の積出し港として、現在のガディール(現カディス)を建設していました。カディスはDOLでいうとセビリアを出港してすぐ左、ジブラルタル海峡の手前にあり、古代~大航海時代、そして近~現代でもスペイン屈指の重要港として君臨し続けてきたスペインの歴史そのものの街でした。また、それから間もなく今度はジブラルタル海峡の東側にも拠点港を設けます。その港の名はマラカ、つまり現マラガの事ですね。


それにしてもフェニキア人が大航海時代から見ても2500年前からイベリア半島の鉱山に目を付けていたのは面白いと思いますし、DOLに於いてもリスボンの銅鉱石・ヒホンの鉄鉱石・バルセロナの鉛とその名残が見られるのは興味深いところ。
そしてフェニキア人は紀元前5~6世紀ころになるとイベリア半島だけでなく遠くブリタニアの地にまで鉱山を求めて航海するようになっており、中には西アフリカのシエラレオネまで探検するなど活発に活動するようになり、人によってはこの時代を『古代の大航海時代』なんて呼んでたりもしますね。

このフェニキア人に続いて、地中海のやや北側から進出してきたのがギリシア人でした。ギリシア各都市はこの時代、ネアポリス(現ナポリ)・シュラクサイ(現シラクサ)・マッシリア(現マルセイユ)などを建設していますが、更に南下してイベリア半島の付け根に到達し植民都市エンポリオンを建設します。このとき現地人をイベレス人と呼んだことが『イベリア』の語源になったとされますが、イベリアとはピレネー山脈の南側を流れる『エブロ川の向こう側の地』ぐらいの意味だったようですね。しかし後にこれがこの地域全体を指す地名になったのでした。


 (カルタゴの発展)
紀元前814年、フェニキア人は東地中海からイベリア半島に至る中間地点に新たな植民都市を建設し、西地中海貿易の中継港とします。そう、これがカルタゴの起こりとなったのでした。カルタゴはイベリア半島で産出する豊富な金属・魚肉・そして銀を東地中海に運び込み、急成長を始めます。上述した紀元前5~6世紀頃の西アフリカやブリタニアへの航海も彼らの手によるものでしたからその力の程が伺えます。
このカルタゴ、紀元前540年頃に起こったアラリアの海戦でギリシア人勢力を破った事でジブラルタル海峡以西からギリシア人を締め出し、その後300年に渡ってカルタゴはイベリア半島の現地人との交易をほぼ独占する事となります。
しかしこの時点でもまだ、イベリア半島の実効支配は行っていませんでした。


(独立独歩の地形)
そもそもイベリア半島は、沿岸はともかく内陸ではかなりの山岳地帯と渓谷が立ち塞がる難所が続く地形をしており、元々外部の人間が容易に入り込む事は出来ませんでした。大航海時代~近世になる頃でも内陸のトレドやマドリードから東のバルセロナ方面に抜けるには2週間以上かかったとされますからその交通の不便さが伺えます。
そしてこの孤立しがちなイベリア半島の地形は、北部のバスク地方や北西部のガリシア地方、更に東部のカタルーニャ地方など、現代でも隔絶した言語をもった独自の地域を持つスペインの複雑な構成にも大きく影響を与える淵源となったのでした。


(バルカ家の開発)
紀元前8世紀から500年近く、イベリア半島はイベリア人やケルト人といった現地人とフェニキア人(カルタゴ人)との沿岸部に限定された交易・開発、あるいは傭兵として契約する程度に留まっていましたが、紀元前3世紀も後半になってある男がこの地域に乗り込んで来たことをきっかけとして、歴史の表舞台に登場してくる事となります。
その男の名は、ハミルカル・バルカ。
第一次ポエニ戦争の敗戦後、カルタゴの名門バルカ家を率いるハミルカルは紀元前237年にイベリア半島に移住し、ここを本拠地として本格的な経営に乗り出してゆくのでした。
これは、イベリア半島を単なる交易・傭兵契約の相手から、カルタゴ人による実効支配を含む恒久的な根拠地として取り込んでゆく事を意味しており、友好的だったイベリア人・ケルト人の諸部族との関係は同盟・従属といったより現実的な体制に移行させると言う、戦いを避けて通れないより困難な選択でもあったのです。

しかし、バルカ家のイベリア半島経営はバラバラだったこの地の生産力を劇的に向上させます。
同時に、彼らは後世まで残る重要都市の建設にも着手したのでした。

ハミルカルの時代で建設した都市
アクラ・レウケ (現アリカンテ)
バルチーノ (現バルセロナ)

ハミルカルの娘婿ハスドルバルが建設した都市
カルタゴ・ノヴァ(現カルタヘーナ)

特にバルセロナ Barcelonaの名は 
バルカ家の家名 Barca がそのまま残ってますし、
サッカーの名門FCバルセロナの愛称はBarça(バルサ)とこれもほぼそのまま名残が見られます。


今から3年10ヶ月前の2005年2月頃に私がイスパニア人でこの大航海時代Onlineを始めるとき、
キャラクター名にこの人の名を選んだのも、実はこうした経緯を思ってのことでした。

と、とりあえずあんまりこの人物の事を書くのはなんか妙に恥ずかしいので、
次回はこの先の事を書くことにします・・・。




おしまい。


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テーマ:大航海時代Online - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2008/12/19(金) 23:28:43|
  2. イスパニア物語
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<イスパニア物語 その2 | ホーム | クリスマスダイス>>

コメント

>愛称はBarça(バルサ)とこれもほぼそのまま名残が見られます。

ほいじゃー、「バルサミコ酢」もなんか関係あるのかと調べてみたら
…ぜんぜん関係なかった…(´・ω・`)。
  1. 2008/12/20(土) 07:47:54 |
  2. URL |
  3. pepe #-
  4. [ 編集]

pepeさん>>
バルサ材がバルサミコと同じBalsa-で
バルシャ船がバルカと同じBarca-ですねえ。

Barca家の語源は『雷光』を意味するBaraqからだから、どれも関連薄そうですね・・・。
  1. 2008/12/21(日) 14:58:39 |
  2. URL |
  3. ハミルカル #-
  4. [ 編集]

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