打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

オスマン家の肖像 その13

帝国墜つ 前編


(征服王の登場)
オスマン第6代のムラト2世が1451年に亡くなった際、ごくスムースにその跡を継いだのは既に2度に渡ってスルタン位を譲られていたメフメト2世でした。最初に先代ムラトから譲られた時はまだ12歳の少年だったメフメトも19歳となっており、非常に若い帝国の指導者の誕生は再び拡大を始めていたオスマン家の活力がいささかも損なわれていない事の象徴のようにも思えます。 
そして実際このメフメト2世、後に『征服者』とすら呼ばれるほど(というか自分でもそう名乗る)外征面で偉大な業績を残した彼は、オスマン史全体の中でも屈指の存在としてその名を残す事になります。まあ、彼の事跡を詳細に追っていたらそれだけで本が1冊存在してる程なので、なるべく全体を追える記述に留めてゆきますね。

さてこのメフメト2世、即位後の動きから見てゆきます。
即位後の彼が初年度にまず行ったのはただ1人残っていた兄弟のアフメットを粛清するというオスマン家の伝統そのままな行為だったものの、その後正式にスルタン位を宣言したあとで見せた政策は周辺諸国への友好協定の締結というごく平和的なものでした。
まあ多少は恫喝を込めたものではあったでしょうが。
この初年度の政策を見たヨーロッパ諸国、特にヴェネツィアやジェノバなど関係の深い国々では現地に派遣していた情報員の報告で『メフメトた易し』と受け取っていたようですね。


(メフメトの脅威)
しかし、
その翌年から彼が起こした軍事行動はヨーロッパ諸国を震撼とさせます。
1452年、アナトリアのカラマン侯国へ出兵して戻る途中のメフメト2世は、黒海からボスポラス海峡に入る最も狭い位置のヨーロッパ側、つまりコンスタンティノープルのごく至近に要塞ルメリ・ヒサルを築かせます。
この要塞はかつてバヤズィト1世がその対岸に築いた要塞アナドル・ヒサルと対になるものであり、この2要塞の建設によってオスマンは海峡を両側から押さえることになったのです。そしてこれは黒海/マルマラ海へ抜けようとする船を、特に敵対行為をとる船へ直接の圧力をかける意思を明確にしたのです。
そして見る者が見れば、
この要塞の建設による最終目的はもはや明白でした。

コンスタンティノープルの攻略。

既にペロポネソス半島の一部とエーゲ海上の数箇所の島など散在している領地を除くとただの1都市にまで追い詰められていたビザンツ帝国ですが、千数百年続いたローマ帝国の継承者としての精神的な影響はいまだ大きく、また純粋に交易上の一大拠点として、ここが危機に晒されている状況はヨーロッパ世界からしたら無視できないものがありました。
そしてメフメト2世が築かせた要塞ルメリ・ヒサルはDOLの地理発見物にも出てくる金角湾を挟んでコンスタンティノープル北東側の城壁まで10km足らずにあり、メフメトがその気なら準備を整えたらすぐにそのまま攻略戦の橋頭堡としうる拠点になっていたのです。


金角湾周辺図
※金角湾の周辺配置はだいたいこんな。
(クリックすると拡大図がでます)


ただ、まだこの時点ではオスマン側にもコンスタンティノープルの攻略については反対する者も多かったようで、特に先代ムラトの時代からオスマン家に仕え、メフメトの教師でもあった宰相カリル・パシャなどはその代表とも見られていました。
またオスマンはその政治機構の整備を進める上で相当数のビザンツ系の人物を登用しており、親ビザンツと言ってもよい勢力がかなりの多数を占めていたのです。

しかし1453年初頭、遂にメフメト2世はコンスタンティノープル攻略を廷臣たちに命じます。
彼にしてみれば、イスラム社会のリーダーとして、力と意欲と使命を持っているのにそれをしない理由はない、そう思えたのかもしれません。こうしてコンスタンティノープル攻略戦は現実のものとして、ビザンツ側、オスマン側双方の動きが始まってゆきます。

そしてそれは、長い長い中世の終わりが近付いていた事をも意味していたのです。
やや短いですがこの辺にして、次回はその続きから。


おしまい。


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  1. 2009/07/13(月) 23:22:26|
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