打倒ローマは一日にして成らず

大航海時代Onlineでカルタゴ復興に燃える元将軍の記録。

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銀の航路

富の源泉かけ流し


先日より地理主体に冒険してる中で、
昨日発見したのがこれ。

ポトシ

ポトシ銀山ですね。
南米ボリビアの高地に開かれた、当時世界屈指の大規模鉱山。
採掘には征服された地元民や奴隷が充てられたと言われ、
劣悪な労働環境の下で多大な犠牲の元に産出し続けたその金銀は、
ヨーロッパ人が開発した航路によって世界各地に運ばれてゆきます。

というのも、当時のヨーロッパ勢は東南アジアの香辛料やインドの繊維製品、
更には中国や日本の工芸品・美術品・武具を買い付けるに足るだけの、
自前の交易品をあまり持っていませんでした。

大航海Onlineの世界でもヨーロッパから持ってゆく際にあまり高額な商品がありませんが、
これ偶然そうなっているわけでも運営が意地悪している訳でも有りません。
少なくとも私はそう見ていますw

しかも不幸な事に世界レベルで見たらわずかに進んでいたと思われる火器の製造も、
世界の辺境と思われた日本に持って行ったらあっという間に模造され、
わずか数十年後にはむしろ遥かに優秀な銃の生産国のひとつになってしまうのですから、
まったく困り果てたことでしょう。

そんな中で彼らの注目を集めたのが、新大陸から陸続と産出する銀。
16~17世紀のスペインでは毎年500~1000万ペソもの銀が新大陸から運ばれて来たと言います。
銀1ペソは約27グラムですから500~1000万というと銀135~270トン。
それが毎年入ってくるのだからとてつもない量としか言いようが無いな・・・。

このヨーロッパに輸入された莫大な量の銀のうち1/5程度は王室向けですが、
これはスペイン王家の戦費調達などでほぼ消えてしまいます。
(これでも足りなかったスペイン王家はたびたび破産してしまう)
但し残る民間に流通した銀、それからスペイン王家が担保にした銀も銀行家経由で流通しますから、
この銀は世界の交易品を買付け、更に中継点を設けて日本などへの貿易に回す原資となります。

更に中南米で産出した銀の一部はアカプルコから出港したガレオン船によってマニラへ運ばれ、
直接東アジアの交易品を買い付けるのにも使用されますから、東回りは間接的に・西回りは直接に、
双方向でアジアへの交易ルートが成立していたことになります。
こうしたサイクルをみると当時の日本との交易ルートって銀の流通の折り返し点に位置しており、
これは日本人が思っている以上に世界のパワーバランスに影響を及ぼしていた気がしますね。

さて、こうして世界中に銀が大量流通し始めた事は他にも大きな影響がでます。
知られているところではインフレの発生(価格革命)による商品価格の高騰ですが、
実は基準となる金と銀の価値そのものにも変動をもたらしました。

例えば古来より中世末期頃までの金銀の交換比率は世界的にほぼ1:7~12前後の価値だったのが、
17世紀以降だんだん銀の価値が下がって金1:銀12~15くらいになり、
日本の幕末期に当たる19世紀には1:16~19で世界の取引が行われていたといいます。
(現代では更に金の価値が上がってだいたい1:50~60くらい)

一方ほぼ鎖国状態で世界経済から隔離していた日本では金銀の交換比率1:10~11のままでしたから、
おかげで日本からはじわじわ金が流出してしまいますよね。
日本に銀を持ってゆくだけで+30~40%の金が手に入るのだからこれは旨いw
これも世界レベルで17~18世紀中に銀の価値が大きく下がったのと無関係では無いかなと。
しかも幕末期には幕府の貨幣改鋳で一時的に実質1:4~5くらいになった時があり、
この金融システムの穴を外国勢に衝かれた日本からおびただしい量の金が流出した事件、
これ確か高校の教科書などにも書いてありましたよね。

(日本国内の金銀交換比)
慶長年間(1609年)公定相場=金1:銀10
文政年間(1830年)公定相場=金1:銀11


そんな訳で近世以降は精錬方法の進歩もあって大量に産出した銀が世界各地で流通し始め、
主要な交易品を持たないヨーロッパを貿易立国たらしめる原動力の一つともなります。
まあ、18世紀以降のスペインは新大陸の金銀産出が低下したことや日本貿易から締め出され、
そして新興国オランダ・イギリスの台頭もあって次第に落ち目となりますが・・・。

その後、オランダ・イギリス・フランスなどが進出してくるわけですが、
彼らがインドや東南アジアへ植民地や交易拠点を建設し、
イギリスであれば東インド会社などを通じてベンガル州の統治権を得てゆく際にも、
ヨーロッパに蓄積された金銀を背景とする資本力はその土台となったでしょう。
但しスペインの発展性の無い収奪的な貿易より産業振興を指向した点は大きく異なります。
まあこれは、財力・軍事力だけでなく科学技術や文化精神面の進歩も背景に
最終的にもっとも優れた近代システムへの移行に成功するのも彼らですから、
種を蒔き、産業振興という実も取る事でより効率よく儲けた結果と見るべきなのかも。

さて話を戻してポトシ銀山。
この鉱山の開発がヨーロッパの資本形成にとってどれだけ大きいものだったか、
これはちょっと計り知れないものがあります。
その一方で、ポトシとはまるっきり地球の裏側に当たる場所でも、
17世紀当時までポトシとほぼ同等の、恐るべき量の銀を算出する国がありました。
言うまでも無く、あと3週間もすれば到達する『あの国』ですよね。

これを直轄していた日本の権力者達はどれほど巨大な財力を持っていた事でしょう。
日本一国でヨーロッパの全保有量と同等の火器を生産していたその生産力や軍事力を考えると、
ちょっとその一端が伺えるかも知れません。
こう考えると領地だの同盟港だのといった概念を導入しようが無いのも納得できたりするのよね。
徳川家康あなおそろしや。


おしまい。

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テーマ:大航海時代Online - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2009/11/26(木) 23:01:10|
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